自分事

童話

昔、宮沢賢治に憧れてこんなことを書いていました。

あの頃の想いがこもってました。

これを黒歴史というのでしょうか?

僕はそうは思いません。

僕はこのころの僕を尊敬します。

天才だと思います。

もう、こういうのは二度と書ける気がしない。

すごいなー。



カラバ

 

ある時

とある男の体に意思をもった小さな細胞が産まれました

 

 

彼らには私たち同様、繁殖することができ、次々に仲間を増やしていきます

 

彼らは自分たちのいるこの世界をカラバと呼び

そんなカラバから食べ物などの恵みを受け

生活していました

 

 

知恵をつけた彼らは

このカラバは生物である

このカラバは物質である

と議論を始めます

 

そう

カラバ生説とカラバ死説の起こりです

 

彼らはいろいろと議論しました

「川は流れ動くし、カラバは動いているから生きている」

「こんな大きな生物があるものか、物質に決まってる」

 

次第にカラバ死説が一般大衆を占めるようになっていきました

「自分たちが生物の中にいるなんて、ありうるはずがない」

誰もがそう思ったのでしょう

 

 

増殖ブームや高度栄養成長期を経て

爆発的に仲間を増やしていきました

 

発達した彼らは

周りのカラバを開発していきます

 

仲間が増えすぎたのもありますが

もっと幸福な暮らしをしたかったのでしょうか

 

次々に周りのカラバを開発し自分たちの仲間をそこに住まわせます

 

 

すると次第にカラバが異変を起こし始めたのです

 

異常なまでの高温

化学物質が川を流れ

大陸は消滅し、新たな大陸が生まれ

異様な光線も注ぎます

 

しかし彼らは

以上だと叫びながらも

お構いなしに神から授かったと誇る増殖力で次々に開発していきます

 

彼らの開発は止まりません

 

川に乗っては様々な大陸に移住し

開発し我が物顔でカラバを支配します

 

彼ら小さかったいぇにこのカラバは尽きることはないと考えていたのでしょう、、

 

 

しかし

皆さんもご存知の通り

私たちの身体にはもちろん限りがあります

 

開発が進むなかで彼らは気付きます

 

様子がおかしい、、

 

川が干上がったところもあれば

黒ずんでいるところもある

 

食べ物も減り、また有害物質を含んだものがほとんど

 

 

彼らはやっと我に返り

このままでは自らの繁栄が脅かされると、

悟ります

 

開発を止め

カラバを守ろうと考え始めました

 

 

…しかし

ときはもうすでに遅かったのです

 

彼らはカラバと共に滅んでいきます

 

 

そして

彼らの中で最後に生き残った者が言いました

 

「カラバ生説は正しい、、、カラバは生きていたんだ」