こんにちは。
やっと、このお題に手を出せるくらいには頭の中が整理させてきました。
本当はこのお題の前に「地域おこし協力隊とは」という記事を書きたかったのですが
なかなかの難題で笑
もう少し時間をかけて整理したいと思います。
とりあえず総務省の載っけておきますね。
なんだかんだ協力隊にとって1番のミッションは
地域との関わりや地域協力活動を通じて
三年後の協力隊退任後の将来に向けた
仕事づくり、暮らしづくり
をしていくことなのかなって思ってます。
この記事が他の地域の協力隊やこれから協力隊になろうとしている人にとって
ためになれば、と思いながら書きます。
矢吹町地域おこし協力隊
まず
矢吹町のこと、矢吹町地域おこし協力隊のこと
について簡単に整理しておきたいと思います。
矢吹町
- 福島県の中通り、県南に位置する
- 面積60㎢、人口17,000人ほど
- 協力隊の区分的には都市地域に指定されている
- 国道4号線、東北本線、東北自動車・阿武隈自動車道のICがあり、交通の便がよい
- 郡山市まで車で50分ほど
- すき家、ダイソー、スーパーなど生活に必要なものは揃っている
- 比較的移住者は多いが、出る人の方が多いため人口は減少傾向
- 町内に小中高、農業短期大学校がある
などなど
一般的な協力隊が入るような地域に比べて
山の中とかではなく
わりと町です
けど、
郡山市などのベッドタウンのような機能をしていて町に関心のある住民が少なかったり
こういう町だからこその課題も多いです。
矢吹町地域おこし協力隊
- 今年度4月より着任(一期生)
- 現在1人(もう1人の募集はしている)
- フリーミッション型→町からの指定された業務(ミッション)はなく、地域に入り自ら地域の課題やその地域でやりたいことを発見し取り組む
- 週4、月17日以内の勤務
- 雇用形態は一般非常勤職員
- 副業は要相談(制約は強そう)
- お給料は月165,760円(手取りでだいたい13くらい?)
一期生ということもあって
行政側も手探りしながらの協力隊の運用。
上記をみると「めっちゃいいな!」ってなるのですが
正直、課題山積な感じです。
まぁ協力隊を抱えている自治体はどこもそんな感じなんだと思いますが。
TOMO-TAKA
ついでに僕について簡単に話すと
- 神奈川県出身
- 岩手大学農学部卒
- 専門?は自然教育、生態系など
- 新卒で矢吹町地域おこし協力隊に4月より着任
詳しくは以下のサイトを見てください
上半期の取り組み
ここからが本題ですね。
掲げてきた目標は
『”まち”と”もり”にこかげを創りたい』
というもの。
こかげとは
「憩いの場であり、交流の場であり、遊びの場であり、逃げ場である。
そんなこかげのような居場所。
いろんな人がそんなこかげに集うことで木の下には英知が宿り、新しいものが生まれていく。」
というコンセプトです。
そんなこかげづくりのために大きく以下の4つの活動を行ってきました。
①まちのこかげづくり
-青空図書館こかげ
②もりのこかげづくり
-青空学校こかげ
③情報発信
-Twitter、Instagram、Facebook、blog等
④その他
-地域の方との交流、他地域の地域おこし協力隊との交流・連携、町主催のイベントのお手伝いなど
それぞれについて整理したいと思います。
①まちのこかげづくり
-青空図書館こかげ
着任当初、自分には居場所がありませんでした。
役場に机はあっても「役場にいても仕方ないからね」
と言われ
かと言って地域に行き場所があったわけでもない。
同じような想いをしている若者や移住者がいるんじゃないか。
そんな人にとっての居場所づくりをしたい。
コミュニティ・カフェが流行っているけど僕にはコーヒーとか料理を出すスキルはない。
今の僕にできる居場所のコンテンツはなんだろうか。
「本」があった!
本が人と人を繋いでくれるかもしれない。
コミュニティ・ライブラリーだ!
けど、まだ場所がない…
じゃあ、外でやろう!その方が自分らしい、
『青空図書館』だ!
という思考の流れで始まった『青空図書館こかげ』
金曜日の夕方に駅前のポケットパークで
休日の日中に大池公園という公園で
行いました。
○成果
駅前の『青空図書館こかげ』は頓挫してしまったものの
大池公園での『青空図書館こかげ』は盛況。(雨続きで実施できないことが多かったが…)
・学生や地域の方が協力隊に会える場所として機能
・この活動を通じて町内外、いろんな人と繋がるきっかけに
など
今週末と来週末にも実施予定ですので、ぜひ!!
②もりのこかげづくり
-青空学校こかげ
9/1に『エモナツ』というイベントを実施。
詳細は以下!
○成果
・多くの地域の方の協力をいただけた
・若者が集い、新しいコミュニティを生んだ
・1人でイベントを回す大変さを知れた…
など
③情報発信
町内イベント案内、活動報告、その他つぶやき
→212フォロワー
矢吹町の魅力発信
→163フォロワー
協力隊イベント案内、活動報告等
→240フォロワー
・Blog(アメブロ)
活動報告、矢吹を訪ねてシリーズ
→862PV
○成果
・Facebookを見て繋がりたいと思った(近隣の協力隊)
・ブログ読んで面白いやつだなって思ったよ(地域の方)
・Instagramを見て矢吹に来たとき行きたい場所探したよ(大学の友人)
など
会ったことがない人にも認知していただいたり
他地域の方とも繋がるきっかけに
④その他
・地域の方との交流
→『協力隊と話そう』というイベントを6月、7月に実施
その他、様々な場面で地域の方と交流
○成果
・協力隊のやりたいこと(エモナツなど)に力を貸してくださる地域の方
・地域の方に「飯塚を囲む会」を開いていただくまでに
・農短大生10名と友好関係を築く
など
→地域に受け入れていただき、居場所ができた
・近隣の協力隊との交流
→各種協力隊の研修や交流会に参加、矢吹に来てくださった協力隊のガイドなど
○成果
・ふくしま協力隊ミーティング創設(予定)のコアメンバーに
→協力隊同士の連携・協働を図る
など
・その他
ケミコン福島 自然観察会実施
おいしい矢吹マルシェでのネイチャークラフトイベント
町主催のイベント(やぶきフロンティア祭りなど)の記録係
などなど
半年経ってみて
いろいろモヤモヤ悩みながら
出来ないことばかり
上手くいかないことばかりで
「何もできてない…」
なんて思っていたのですが
こうして振り返ってみると
ちゃんと前に進めていたんだなって思えました。
振り返ることって大事ですね。
そして、半年経ってみて思うことや発見がいくつかありました。
・住みたいと思える場所に出会えたこと
一番初めに暮らしづくりも協力隊にとって大事なミッションだと話しました。
矢吹町に来てからずっと探してきたんです。
暮らしたいと思える場所を。
最近、いろんな縁でついに出会えたんです。
来年度以降、この場所を青空学校こかげ(自然体験?)の拠点としながら
暮らしづくりにも精を出していきたいと思います。
・本当は若者がいること
いろんな活動を通して農業短期大学校などの学生さんをはじめ
いろんな若者に出会うことができました。
「若者がいない。いるんだろうけどどこにいるのかわからない。」
そんなふうに思っていた着任当初。
本当は若者はいるんです。
ただ町に居場所はあるかと言ったら…微妙。
やっぱり、そこをなんとかしたいな。
・本当は町には居場所があるということ
居場所がない。
そこから初めた『青空図書館こかげ』。
けれど、矢吹町の方はとても温かく、親身になって応援・協力してくださる方ばかりでした。
まるで矢吹町にお父さんお母さんができたように感じてます。
もしかしたら居場所っていうのは新しく創る必要もあるのかも知れませんが
まずは既存の場所を若者にとっての居場所にしていく方が優先なのかなって最近は思っています。
僕がそうであるように
矢吹町の若者にとって気軽に愚痴ったり相談できる地域のお父さんお母さんがいれば
そこが居場所になるんじゃないかな、と。
来年度に向けて考えていきたいと思います。
・矢吹町はイベントがものすごく多いこと
「やりたいことに挑戦して欲しい」
そう言われてフリーミッション型の地域おこし協力隊になりました。
けど、矢吹町はとってもイベントが多いんです。
いろんなことに挑戦をしている町でした。
果たして、地域おこし協力隊が行うべき地域おこしは
イベントをすることなのだろうか。。
「地域が疲弊するようなイベントはするものではない」
そんな言葉を聞きました。
「イベントをするために人を集めるのか、人を集めるためにイベントをするのか」
そんな言葉も聞きました。
改めて矢吹町にとっての地域おこしとは何なのか
考えたいと思います。
・プライベートをもっと大切に
仕事とプライベートの境が分からなくなるのが協力隊です。
それでもしっかりと気持ちを切り替えてプライベートも大事にしていくことが必要だなって思います。
僕は矢吹町での暮らしを求めてここに来たんです。移住者です。
仕事はしているかもしれないが、生活していない。
なんていう笑い話にしちゃいけませんね。
今後の目標ですね
・協力隊は思っているほど自由じゃないし、まだまだ課題だらけの制度
協力隊になりたいと思っている人、またなった人の多くは自由を求めている人が多いのではないでしょうか。
僕もそうでした。
けれど、自治体によって差はあるものの、けっこう制約は強かったりします。
一般的な協力隊のイメージとの差がありました。
矢吹町の場合は…
って本当は企画は…時間の管理は…車は…予算は…と今の現状を事細かに発信していきたいのですが
どこまで書いていいものなのか分からないので割愛です。
こう言った情報がもっと世の中に出しやすくなって
協力隊の成功事例と失敗事例の分析がしやすくなれば、もっと良い制度になっていくのでしょうが。。
また、最初に話したように「地域おこし協力隊とは」という問いには半年たってもうまく答えられません。むしろ、半年たってより答えられなくもなりました。
地域おこし協力隊の制度はそういうものです。
これは制度としてはきっと良くも悪くもで、
だけど、それゆえの課題がたくさんあります。
最後に
大変長くなってしまいました!!
あっという間に着任から半年…いや7か月が経ってしまいました。
これからも上手くいくことばかりじゃなくてモヤモヤモヤモヤしながら
3年もきっとあっという間に過ぎていくんんだろうなと思います。
それでも
3年後こうして振り返ったときに
しっかりと前に進んでいたことを確認できるんだと思います。
最後に自分に向けて
この人の言葉を送ります。
Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.
「大丈夫。きっと前に進めてる。」
下記、協力隊の名刺サイト